表面仕上-本磨きと水磨き

このカテゴリでは床仕上材として石について説明していくということで、まずは建物内で仕上材として採用される主な石種を前回は紹介しました。
世の中にはたくさんの石種があるので、その全てを紹介するのはかなり難しいことですが、主に採用されるものを覚えておけば知識としてはOKではないかと思います。

取り扱われている物量や価格などを考えると、仕上材としてよく採用される石種はやはり大理石と花崗岩になってきます。
ただ、今回は床仕上材として石材を取り上げる訳ですから、床仕上材として採用される石種として考えていくと…

実際には花崗岩が多くなってくることになるかも知れません。
それぞれの石種が持っている特徴として前回も少し紹介しましたが、大理石はいくつかの理由があって床の仕上材にはあまり向かないんです。


・比較的柔らかく耐摩耗性が低い

・表面処理は本磨きがほとんどである


もちろん大理石が床仕上材として採用出来ないという訳ではないですし、実際に採用されている建物も結構あるのも事実です。
ただ、どうしても石の特徴を考えると、後々で摩耗してきたりなどが気になってくるので、私としてはあまり採用しない方が良いのではないかと思ってしまいます。

表面がツルツルに仕上げてしまうと滑りやすいという問題もあります。
不特定多数の方が利用する建物で、例えば雨の日に床が濡れて滑りやすくなるという特徴があると、転倒して危ないなどの問題が出てきます。

床は滑りにくさも重要

そうなると、雨が降った日には、床に靴拭きマットのようなものを全面敷き込むとかの対応が必要になるかも知れません。
そうなると大理石の美しさとかが全然関係なく、単純に靴拭きマットの見た目だけが見えるという状態になってしまいます。

それでは床仕上材として求められる性能を満たしていないということになるので、せっかくの高級な石材が生かされていない感じで寂しいですよね。
もちろん完全に室内で濡れる心配がない部屋であれば、そうした仕上材を選定してもそこまで問題にはなりません。

そこは場所によって考え方を変える必要があります。
確かに見た目も非常に重要ではありますけど、床仕上材として求められる性能と考えた際には、大理石が採用出来る部屋はある程度限られてくる、という話でした。

少し前置きが長くなってしまいましたが、今回は石材の表面処理について説明をしていこうと考えています。
先ほど大理石について話をした際に、もう「本磨き」という言葉が出てきてしまいましたが、これが石材の表面処理のひとつなんです。

本磨きというのは石材を研磨して艶を出す処理のことで、石の色とか柄などがよく分かる仕上になっています。
本磨きの石材を実際に見てみると、もう自分の顔が映り込むくらいツルツルに磨かれていて、仕上げとしては非常に美しい状態になっているのが分かります。

これは先ほども書いた通り、本磨きにすると表面が非常に平滑になるため滑りやすい状態になってしまい、雨の日などで表面が濡れたりするともう最悪の状態になります。
デザインも大事ですけど、メンテナンス性や安全性も同じかそれ以上に大事なので、床に大理石はあまり採用されません。

石の仕上を検討する際には、石種と同じくらい「表面処理」も重要な要素になってくるんです。
ということで、今回は石の表面処理について、代表的なものを幾つか紹介してみたいと思います。


■石の表面処理

石材の表面処理には色々な種類がありますが、大雑把に分けると仕上げ方法は4種類あります。

その大まかな区分の中にもう少し細かい分類があって、基本的に石の表面仕上げはその細かい分類で呼ばれることが多いです。


●研磨仕上

研磨仕上というのは読んだままですが、石材の表面をダイヤモンド砥石で磨く処理をすることです。
研摩仕上には本磨きと水磨きがあります。


・本磨き

非常に艶のある美しい仕上がりで、複雑な石の模様もはっきり分かる状態になります。
ただ、本当に鏡みたいにツルツルの状態になるので、石の色にもよりますが、自分の姿がはっきりと石に映り込みます。

これがイヤだと思う方も中にはいると思います。


・水磨き

表面に艶がない仕上がりになり、石の模様も本磨きに比べるとほんの少しぼんやりします。
壁一面を水磨きの石で仕上げると、やっぱり本磨きが良いかな、みたいな気分になる場合もあります。

まあこれは個人的な意見ですけど、水磨きは基本的にアクセントで使うのが良いんじゃないかと思っています。


研摩仕上げはほとんどの場合上記の2種類になり、大理石の壁などは基本的に本磨きになります。
天然石を本磨きで仕上げると、艶があって石の模様も美しく、高級感のある仕上がりはさすがという感じです。

ただし先程も説明したように、研摩仕上げはその表面形状と防滑性能から、あまり床仕上げには向きません。
床石とはあまり関係のない表面仕上げで終わってしまいましたが、研摩仕上げから先の仕上については次回に続きます。

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