型枠の割付と開口の関係とは


コンクリート化粧打放し仕上をする場合の、型枠の割付とセパ穴の割付例を前回は紹介してみました。

型枠を縦向きにするのか、それとも横向きにするのかによって、仕上がった状態はかなり違う雰囲気になります。

そのあたりのイメージを持つ事は設計者の役割ですから、化粧打放しを採用する際には、あらかじめ考えておくと良いでしょう。

セパ穴の位置についても、ある程度型枠に合わせることになる訳ですけど、ある程度イメージを持っておくことは必要です。

コンクリート化粧打放しのセパ割について、基本的な部分はこのあたりの話で終わりだと思います。

ただ、石でもタイルでも同じなんですけど、割付というのは色々な部分が絡んでくるのが普通です。

面積が広い部分の一般的な割付例を出しても、実際の業務にはあまり役に立たない場合が多い、というのが正直なところ。

なので今回は、型枠とセパ穴の割付に関連する、いくつかの要素を紹介しておこうと思います。

まずは出入り口や窓などの開口と型枠の割付について考えてみましょう。


■開口がある場合どうするか

部屋と部屋、もしくは部屋と屋外を区分する為の壁には、当然のことですが出入り口が必要になります。

このカテゴリではコンクリート壁の場合について説明していますが、コンクリートの壁にも出入り口や窓はあります。

使い勝手の問題や、建物を利用する人の動線、採光や換気・排煙など、扉や窓が取り付けられる理由は色々。

様々な理由によって設けられる扉や窓の位置は、コンクリート化粧打放しの壁ではかなり重要になってきます。

それはなぜかと言うと、割付によって決まる型枠の位置と、扉や窓の位置は大きく絡んでくることになるから。

例えば前回例に出した壁に扉を設けたくなった場合、どちらが意匠的に好ましい扉位置だと感じるでしょうか。

 

化粧打放しの壁に開口を追加した例

 

まあこれはちょっと極端過ぎる例を出してしまいましたが……

どちらかと言えば上図の方が割付に合っていて、事前に検討をしたんだな、という印象を与えるはずです。

 

■セパ割はひとつの条件に過ぎない

もちろん型枠の割付と開口サイズを合わせることだけを考えれば良い、というほど話は単純ではありません。

それだけを考えればOKであれば楽な仕事なんですけど、現実はなかなかそうはいかないものです。

こうした型枠の割付というのも、開口サイズを決める為の判断材料のひとつに過ぎないんですよね。

そうした要素は何も見た目だけの話ではありません。

扉には人が通っったり荷物を運び入れたりする為、必要な幅と高さというのがある程度決まっています。

採光や排煙などの性能が必要な場合でも、最低限これは必要という基準が決まっているものです。

それを無視して型枠の割付に合わせた扉にしても、それは単なる設計者の自己満足と言われて終わりです。

誰も喜ばないことをやっても意味がないので、まずは建物の用途や目的にあった性能の開口を守る。

こうした前提がまずはある訳です。

それを踏まえた上で、その開口が型枠の割付に綺麗に合っている、という状態になるのが理想的ではないかと思います。

 

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

このページの先頭へ