JIS改正後の表現にするか

前回は床仕上材のひとつであるビニル床タイルの区分として、大きく分けて以下のような分類がある、という話を取り上げてみました。


・ホモジニアスビニル床タイル

・コンポジションビニル床タイル

・置敷ビニル床タイル


最初にこの名称を聞いた時から、ちょと分かりにくいよな…と思っていましたが、この違和感は経験を積んだ今でもまだあります。
どうも慣れないというかしっくりとこないんですよね。
これは私と同じように感じる方も結構いるんじゃないかと思います。

ただ、実はこの表記、JISの改正によってこれを書いている今現在は既に名称が変わってしまっているんです。
昔はホモジニアスビニル床タイルという呼び名だった床材が、今では「単層ビニル床タイル」と「複層ビニル床タイル」に分類されています。

分類が新しくなった

新旧比較表みたいなものがあったので、床材メーカーのサイトにリンクをしておいたんですけど、こうした話は時間が経過するにつれて今の呼び名が当たり前になってくるもの。
なので比較表のリンクを掲載するのはやめました。

調べればまだ新旧の呼び方比較が見つかるかも知れませんが、新旧の呼び方は結局それほど分かりやすい状態にはなってませんでした。
これを完全に理解するには時間がかかるというか、やはりどう考えても分かりにくいんですよね。

結局は慣れてしまうしかない、というシンプルな話になってしまう訳ですけど…
少しでも早く呼び方に慣れてもらうためにも、引き続きビニル床タイルの分類についての話をしてみたいと思います。


■改正後もイマイチ…

ホモジニアスビニル床タイルという表現が見直され、単層ビニル床タイルと複層ビニル床タイルに細分化された。
そこまではなんとなく理解可能なんですけど、元々コンポジションビニル床タイルは単層ビニル床タイルなんです、という問題があります。

その名称はコンポジションビニル床タイルのまま残っている状態で、あまり分かりやすくなったとは思えない。
そう感じるのは私だけでしょうか。

単層ビニル床タイルと、単層だけど呼び方としてはコンポジションビニル床タイルと呼ばれる床材の違いは何なの?
…と、そんな疑問が出ますが、これは後で説明することにして、まずは表現の問題を片付けておきましょう。

2010年のJIS改正によって、ビニル床タイルの大きな区分と呼び方が変わった訳ですけど…
タジマや東リなどの床材メーカーのサイトを調べると、まだホモジニアスビニル床タイルの表記が残っていたりします。

うーん…結局はどっちが分かりやすいのかがハッキリしませんね。


■どちらの表現を使うか

ビニル床タイルの呼び方は、結局新旧のどちらが分かりやすい表記なのか。
これを考えていくと、正直言ってどっちも分かりにくいというのが私の感想です。

だけどこれだけでは単なる私の感想で終わりであまり意味がないので、どんな呼び方をするのかは世間一般に合わせるしかありません。
そうなると床材メーカーの表記に合わせておく、というのが今は無難なのかも知れませんね。

ということで、しばらくはこの表記で通じるんじゃないかと思い、あえて改正前の表記で説明していくことにします。
別に説明を書き直していくのが面倒くさいとか、そう言ったネガティブな考え方ではなく、まずは今のところ主に使われている呼び方を知った方が良いと判断したためです。

ホモジニアスビニル床タイル?なにそれ……みたいな状況になったら、改めて説明に手を加えれば良いんじゃないか。
ちょっと呑気かも知れませんが、一般的な表現で説明をするのが一番だと思うので、当サイトはこの方針で進めることにします。

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