カーペットが持つメリットとは

床仕上材のひとつであるカーペットがどのような素材で作られているのか、そしてそれぞれの素材によってどのような特徴があるのか。
前回はそのあたりの話を簡単に取り上げてみました。

これは個人的な感想でしかありませんが、なんとなくウールのカーペットというのは高級な感じがして、非常に良いイメージがあります。
どうしても「自然素材を使っている」という事実があると、もうそれだけで他の要素を考えずに好ましいイメージを持ってしまうんですよね。

自然から取れる素材を使うとどうしても値段は高額になってしまいがちで、グレードとしては高級なラインナップになってしまいます。
そうなると「高額なもの=良いもの」という思い込みが出てきて、設計者としてベストな判断がしにくくなったりもします。

建物の中でメインになる場所だから美しく見せたい、という思いがあって、そこで単純に価格が高い製品を選定してしまうとか。
もちろん価格が高い製品は見た目も良い製品で、結果として美しく見えることは間違いないので、その判断は間違いという訳ではないですけど…

見た目も良くて価格のバランスも良い製品も存在するので、場合によってはその選択の方がベストに近いことも多いんです。
そのあたりは本当に判断が難しいところなので、ここで私が断言してもあまり意味がないですが。

ただ、自然素材を使った高級な床仕上材を好んで、そうした製品ばかりを採用するというのは、やはり設計者としては正解とは言えません。
その部屋がどのような用途に使われるのかによっては、仕上材のグレード感よりもコストパフォーマンスの方が優先される場合もあります。

というか、そういった場合の方が割合としては多いはず。

例えば掃除機とかポリッシャーなどをしまっておく倉庫の床仕上材として、ウールのカーペットを採用した場合。
もちろん高級感のある見た目や質感などは非常に優れている訳ですけど、部屋のグレードと価格のバランスは良いとは言えません。

まずは日常的に誰も見ない場所であること、そしてポリッシャーなどをしまう際に床が汚れてしまう可能性があること、そして当然コストが高くなってしまうこと。
そのあたりは考えると、やっぱり倉庫の床仕上材はカーペットではなく、長尺塩ビシートを採用する方が理にかなっている訳です。

カーペットの特徴

コスト感覚を無視した仕事をしてしまうと、そこには現実味が全然なくて、最終的にはあまり役に立たないものになってしまいがち。
そうならないように、カーペットやその他も含め、プロとして様々なグレードの床仕上材についての知識を持っておきたいところです。

さて、今回はそのあたりの話を踏まえつつ、カーペットという床仕上げ材にははどんなメリットがあるかを考えてみましょう。


■カーペットの特徴

カーペットという床仕上材は様々な特徴を持っていますが、その中で「メリット」と考えられる要素は結構多いです。
これは私の個人的な意見ではありますが、メリットが多いという意味で、カーペットはなかなか使いどころが多い床仕上材ではないか。

そんなことを思っています。
ネックはやや高めの価格ですが、ハイスペックのものを安く入手することはなかなか出来ないので、ある程度は仕方がないと思うしかありません。

採用する製品の価格が高いという部分は、床仕上材を選定する際にかなり大きな問題点になってくる場合が多いです。

と、そのあたりのデメリットについてはもう少し後で書くことにして、まずはカーペットのメリットから紹介していきましょう。
床仕上材としてカーペットを採用した場合のメリットには以下のようなものがあります。

・歩行時でも音は静か

・足が温かい

・衝撃が直接足に響かない

・高級感もある

これはカーペットの素材を考えると比較的当たり前に聞こえる特徴ではありますが、カーペットだからこそ得られるメリットだとも言えます。
まずはこうした特徴があるということをしっかりと掴んでおきましょう。

表面仕上処理には「カットパイル」と「ループパイル」の二種類がありますが、どちらの表面処理であっても、基本的にカーペットの素材は柔らかいです。
当然床仕上材としてのメリットも、そうした素材の柔らかさを生かしたものになっています。

軟らかくて暖かみがある床仕上材という条件で私がまず思い浮かべるのは、やっぱりカーペットになると思います。
フローリングも木目で暖かみのあるイメージがありますけど、素足で過ごす場所では、床暖房を採用しない限り実際の表面は硬くて冷たいです。

住宅の寝室やホテルの部屋など、靴を脱いだ状態で過ごすことが多くなる部屋では、暖かさや柔らかさが求められることが多いです。
そう言った意味では、やはりカーペットを採用するメリットがかなりあるんじゃないかと思います。

クッション性のある床なので歩行音が静かというのは、住宅などではかなり大きなメリットと言えるでしょう。
見た目の良い製品も多くてグレード感も充分にあって、それでいて温かみがあるカーペットは、やはり非常に優れた床仕上材ではないか。

個人的な好みもありますけど、当サイトではそのような考えを持っています。

関連記事

  1. カーペットの種類

    床-カーペット

    カーペットの種類とその特徴

    このカテゴリではカーペットの特徴や納まりについて説明していきますが、ま…

  2. カーペットの素材感

    床-カーペット

    カーペットのデメリットを考える

    床仕上材としてカーペットが持っている特徴の中で、実際にどのようなメリッ…

  3. カーペットの納まり(フェルトあり)

    床-カーペット

    カーペットの基本納まり断面図

    このカテゴリでは、床仕上材のひとつであるカーペットが持っているメリット…

  4. ウール

    床-カーペット

    カーペットの素材による違いとは

    前回は床仕上材のひとつであるカーペットについての話を取り上げて、まずは…

  5. カーペットのイメージ

    床-カーペット

    カーペットについて考える

    前回のカテゴリでは、床仕上材としてかなり一般的というか、採用される機会…

スポンサードリンク




おすすめ記事

  1. 建物に求められるバリアフリー
  2. 捨て貼り工法
  3. タイルカーペットの市松貼り
  4. タイルサイズのイメージ
  5. 施工段階では打合せが多くなる
  6. シャワー室は水が高い位置まではねる
  7. 塗床の納まり
  8. 建物の床は基本的にコンクリート
  9. カーペットの納まり(フェルトあり)
  10. 床コンクリートレベルを下げておく
  1. 工場で製作されて現場へ

    図面について

    施工図と製作図と
  2. 部屋のグレードによる仕上の違い

    床-防水納まり

    水勾配と床仕上げ材の関係
  3. 建物の床は基本的にコンクリート

    床-納まりのポイント

    床納まりのポイントと床下地
  4. 置き床工法の納まり

    床-フローリング

    S造・RC造のフローリング納まり
  5. カーペットのイメージ

    床-カーペット

    カーペットについて考える
PAGE TOP