誘発目地について考えてみる


かなりコンクリート化粧打放し仕上の話が長くなって来ました。

書いておきたいことはまだ幾つかあるんですけど、あまりにも長いと読んでもらえない可能性が高くなるんですよね。

もっと簡潔に説明をしていけば良いだけの話ではあるんですけど……

色々な絡みがあることと、私の文章力という問題があって、短い説明というのがなかなか難しいです。

と言うことで、そろそろ次の話題に移っていきたいところですが、最後にもうひとつだけ。

コンクリート工事では避けて通ることが出来ない、誘発目地の話をします。

コンクリート化粧打放し壁を計画する際には、型枠とセパ穴の割付と同時に、誘発目地の位置を決めておく必要があるんです。

型枠の割付と誘発目地の位置はセットで考えるべきことなので、どちらかを抜かして考える訳にはいきません。

まあそれ程大げさな話でもないんですけど、まずは「誘発目地って何?」というあたりから簡単に説明をしていきます。


■誘発目地とは何か

まず書いておきたいのが、コンクリートというのは基本的に「ひび割れが発生しやすい」特徴を持っている材料だということ。

ひび割れの原因は、主成分であるセメントの水和熱や外気温等による温度変化や乾燥などです。

ちょっと小難しい表現をしてしまいましたが……

要するに温度や湿気などで伸び縮みがあって、それが原因でひび割れが発生する可能性がある、ということです。

せっかく型枠やセパ穴などを綺麗に割りつけても、半年後に見たらひび割れだらけだった、では悲しいですよね。

そうならない為にも、コンクリートの壁には必ず「ひび割れ誘発目地」を設ける必要があるんです。

「ひび割れ誘発目地」ではちょっと長いので、当サイトでは単純に「誘発目地」という表現にしますね。

誘発目地はなぜ入れるのかというと、どうせひび割れが入ることが分かっているなら狙った位置に入れよう、という目的があるから。

どこに入るか分からないひび割れよりも、あらかじめココにひび割れが入る、という場所を決めておいた方が意匠的にも良いんです。

ひび割れを誘発させる、ということで「誘発目地」という訳です。

 

■誘発目地のイメージ

では、どんな間隔で誘発目地を入れるのかというと、大体は外壁に3m以内のピッチで入れるのが一般的です。

コンクリートの伸縮によってひび割れが発生する訳ですから、あまり大きく伸縮しないようなピッチが必要なんです。

各階でもコンクリートの打ち継ぎをする際に目地を入れるので、水平には階高毎に目地があって、垂直には3m程度のピッチで目地が入る。

そんな納まりが一般的になります。

以前型枠のジョイントラインを説明する際に使った写真でも、水平方向と垂直方向に目地があるのが分かります。

 

型枠のジョイントライン

 

ちょっと元画像を残して置かなかったので、誘発目地ではない位置に矢印が入ってますけど……少し太めに見えるラインが誘発目地です。

誘発目地を入れて表面にシールをしておくことで、目地の底に入るひび割れが見えなくなる、というのが基本的な考え方です。

イメージはこんな感じ。

 

誘発目地のイメージ

 

この目地の位置が、出来るだけ型枠の割付に合っている、というのが意匠と機能を両立した納まりではないかと思います。

 

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