石膏ボードの仕様と省略形

前回は石膏ボードがLGSと同じく工場で製作される既製品だということと、壁に求められる性能によって採用される厚みには違いがある、という部分について考えてみました。
壁に求められる性能によって、LGS下地に張っていく石膏ボードの性能は違ってくる。

そうした考え方があるので、まずは石膏ボードが製品として用意している仕様、厚みと大きさにはどんな種類があるのかを紹介しました。
石膏ボードの性能と厚みを選定すれば、大きさとしては大抵の場合三六版になるので、石膏ボードが必要な枚数が分かる。

そうすれば既製品として石膏ボードを発注することが出来るので、製品が届き次第すぐに施工を進めることが可能になります。
石膏ボードはよく売れるので基本的には常備品で、発注すればすぐに製品が届きます。
これが既製品の良さですよね。

建物を構成する壁というのは大抵の場合、石膏ボードよりも大きい面を持つことになるので、結局は何枚も石膏ボードを貼っていくことになります。
そうしたサイズ感の違いを考えると、石膏ボードがどんなに大きかったとしても、1枚だけ張って終わりにはならないことがイメージ出来ます。

つまり、壁面全部を石膏ボードで覆う際には、かならずどこかで石膏ボードの継ぎ目(ジョイント)が発生することになる、ということも分かります。
そう考えると石膏ボードの大きさはそこまで重要ではなく、車で運搬しやすいとか人の手で運びやすいなどの条件の方が重要なんですよね。

そうなってくると、石膏ボードはその大きさよりも厚みの方が重要度としては高い、ということになってくる訳です。
もちろん厚みだけが重要なのではなく、どのような性能を持った石膏ボードを選定するのかも重要になってくるので、そこもあわせて検討する必要があります。

ということで今回は、石膏ボードの種類として、どのような仕様の石膏ボードが製品として用意されえいるかを紹介していきます。


■石膏ボードの仕様

LGS下地に石膏ボードを張って壁を構成する際には、どのような仕様の石膏ボードを何枚張るのかが重要になってきます。
その内訳によってLGS壁の性能が決まってくるので、石膏ボードの選定=壁の性能を選定するということなんですよね。

なのでまずは一般的に使われる石膏ボードの仕様を知っておきましょう。
そして一般的な石膏ボードから、不燃とか耐水など様々な性能を追加された石膏ボードがあることも知っておく必要があります。
ここではそうした石膏ボードの仕様を一式書き出してみましょう。


・石膏ボード(GB-R)

・普通硬質石膏ボード(GB-R-H)

・不燃積層石膏ボード(GB-NC)

・強化石膏ボード(GB-F)

・構造用石膏ボード(GB-St)

・ガラス繊維不織布入り石膏ボード(GRG)

・シージング(耐水)石膏ボード(GB-S)

・石膏ラスボード(GB-S)

・吸放湿石膏ボード(GB-R-Hc・GB-D-Hc)


こうして箇条書きで一式挙げてみると、石膏ボードにはたくさんの性能を持った製品が用意されていることが分かります。
それぞれがどのような性能を持っているのかは、なんとなく名前を見ていくと分かってくる感じがしますが…

問題はそうした石膏ボードをどのように使い分けていくのか、という点になります。
その使い分けによって壁の性能が決まってくる訳ですから、当然ですよね。
また、上記の一覧で後ろにカッコ書きしてある中身は、それぞれ性能を持っている石膏ボードの品番みたいなものです。

「ガラス繊維不織布入り石膏ボード」なんて言いにくいし伝わりにくいですよね。
「普通硬質石膏ボード」とかも、普通なのか硬質なのかどっちなのか…みたいな感じになるので、あまり伝わりやすくないことがあります。

そうした状況では品番で明確に説明するのが楽な場合もあります。


■石膏ボードの省略した呼び方

先ほど紹介した各性能の石膏ボードを表す品番では、大抵は頭に「GB」という文字が付けられています。
この「GB」というのは単純に石膏ボードという意味合いがあります。


Gypsum(石膏)

Board(ボード)


これらの頭を取って「GB」という名前が付いているんです。
この「GB」の後ろに付いている文字が、それぞれの性能や仕様を表している、というような考え方になっています。

石膏ボードのイメージ

 

会社によっては「Plaster(石膏)」という単語を採用して、「GB」ではなく「PB」と表記する場合もあります。
どちらも石膏ボードという意味合いは全く同じで、どちらを選ぶかだけの問題なので、両方とも覚えておけばそれでOKです。

こうした話は建築用語だけの話ではなくて、同じ意味なのに複数の呼び方があって分かりにくい、というようなことは結構ありますよね。
今回紹介した「GB」と「PB」みたいな話は結構たくさんあるので、言葉を覚える際にはセットで覚えてしまうことをお勧めします。

もちろん仕事で使っていればすぐにどちらも覚えてしまうので、頑張って暗記するような言葉でもないですけど…

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