カーペットの基本納まり断面図

このカテゴリでは、床仕上材のひとつであるカーペットが持っているメリットやデメリットについて色々と紹介をしてきました。

カーペットの素材が持っている特徴がそのままメリットになっていて、また逆にデメリットにもなってしまう訳ですが…
特徴というのはそういったものなので、メリットもデメリットもセットで覚えておくしかありません。

ただ、床仕上材としてデメリットがあるから全然ダメとかそういう話ではなくて、それぞれの特徴にあった床仕上材を適切な場所に選定していく。
これが出来ればある程度デメリットがあっても、その代わりにメリットがある訳ですから最終的には問題ないということになります。

そして、そうした判断を適切にしていくことが設計者に求められる仕事です。
プロとして良い仕事をするためには、やはりそれぞれの仕上材についての知識を持つことが必要だということですね。

さて。

適切な仕上材の選定をする為に必要な知識として、カーペットの特徴やメリット・デメリットについての説明は前回までの話で終わっています。
今回は最後になると思いますが、そんなカーペットの納まりにはどんなパターンがあるのか、というもう少し具体的な部分について考えてみましょう。


■カーペットの納まり

カーペットの特徴などについて色々考えてきましたが、床下地との関係は具体的にどんな感じになるのかという納まりも重要な要素です。
ビニル床シートやタイルカーペットに比べると、カーペットはもう少し厚みがある床仕上材なので、その厚みを少し考慮する必要があります。

厚みがあるからこそ床としての柔らかさが出るし高級感も出るので、高級なカーペットはやはりどうしても厚みが出てきます。
ただ、床仕上材としての基本的な納まり方針はそれほど変わらず、下地であるコンクリートに直接貼っていく考え方になります。

カーペットはクッション性を考慮して下地にフェルトを敷き込む場合がありますが、その場合は以下のような納まりになります。

カーペットの納まり(フェルトあり)

クッション材であるフェルトを敷き込むからこそ、柔らかい歩行感が実現することになり、そのためにある程度床仕上材としての厚みが必要になる。
上図はそんな納まりになっていますが、これをまずはカーペットの一般的な納まりとして覚えておきましょう。


■フェルトの有無を考える

床仕上材としてカーペットを採用する部屋の用途によっては、素足で歩行する場所ほどのクッション性が必要ない場合もあります。
その場合には、下地の上にフェルトを敷かないで、コンクリート下地に直接カーペットを敷いていく場合もあります。

カーペットを直接下地に貼っていくという考え方は、素足で歩行するのではなく靴で歩行する、つまりオフィスのような場所で採用されます。
その場合は下図のようになります。

カーペットの納まり(フェルトなし)

床コンクリート下地とカーペットの間にフェルトを敷くか敷かないか、という違いがあるだけなので納まりとしてはそれ程複雑ではないと思います。
フェルトの有無によって床の厚みにも違いが出てくる、という部分も重要です。

ただ、素足で歩行することが前提になるような部屋、例えば寝室などの部屋であれば、フェルトを敷いた方が歩行感も良くカーペットの高級感が生きてくるのも事実。
カーペットを採用したいと思うような部屋はそこまで多くはないはずなので、そうした部屋であればフェルトを敷いた方が良いのではないかと思います。

フェルトを敷かない場合には、フェルトが存在しない分だけ仕上材としては厚みが少なくなり、納まりとしてはよりシンプルになります。
だけどこれは当然のことですけど、フェルトがない場合はカーペットのクッション性や歩行寺の静かさどが少なくなってしまう。

もちろんフェルトを敷かない場合の方がコスト的には有利にはなりますが、コストを優先してカーペットのメリットを切り詰めるべきかどうかは難しいところですね。
フェルトを敷かないとカーペットの特徴は充分に発揮されないので、当サイトの意見としては、やっぱりフェルトを敷いた方が良いのではないかと考えています。

カーペットを採用しながらもコストについて考えて倹約するのなら、別にタイルカーペットを採用すれば良いのではないか、と思ってしまうんですよね。
タイルカーペットのカテゴリでも色々話をしましたが、タイルカーペットは様々なラインナップがあって、高級感のある製品もたくさんあるので。

…と、少し長くなってしまいましたが、カーペットの納まりについての話はこれで終わりです。
次回は床を塗装する場合について考えてみたいと思います。

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