タイル調整をする場合と水勾配

床タイルを割付をする際には、目地の巾を微妙に変えることによって、床面にタイルを半端ものなしで貼ることが出来ます。

ただしこの目地調整は、タイルを1枚づつ貼っていくことを前提とした考え方になります。

なので、100角タイルがタテ・ヨコ3枚づつの計9枚になっているネット貼りという商品には通用しない。

前回はそんな話をしました。

こんな商品があるんだから、もう床タイルがキッチリ貼られているとか、そういう考え方はいらないだろう。

正直言って私はそう思いますが、まあそれでも簡単に調整出来る部分があれば、タイルに合わせて決めても良いとも思っています。

今回はそんな例を少し出して、そのあとで最後の項目の「水勾配」について考えてみたいと思います。


■調整すべきところもある


ちょっと適当な平面図ですが、例えば下図のような結構広めの玄関ホールがあったとします。

 

タイルあわせでも良い場所


色を付けてみましたが、風除室と下足部分の床がタイル、上がり框より上がタイルカーペットだったとします。

そうすると、上がり框の位置はそれほど厳密に決まる訳ではないので、タイルに合わせて決めても良いんじゃないかと思います。

逆に、上がり框の位置を頑なに守った結果、框付近に小さいタイルが入るのは「何故?」という事になります。

壁位置を動かす程でもないですけど、そういう細かい位置を決める際には、タイルが拠り所になる場合もあるということです。

タイル割りで上がり框の位置が500mmズレるとかだとダメですけど、100角タイルならせいぜい50mm程度です。

影響のない範囲で調整をするのはアリ、というか、それは調整しておかないと意匠的にダメだと思います。

 


■水勾配について


床タイルの納まりについてはこれで最後になりますが、最後に水勾配について考えてみましょう。

床タイルは耐水性がある材料の為、外部や浴室や厨房の床仕上材として採用されることが多いです。

つまり「水を使う場所」もしくは「雨が降ると濡れる場所」で使われる仕上材、ということです。

まあ浴室とか厨房など、室内で水を使う場所というのは、床をタイルにするだけじゃなく、きちんと防水をしないとダメですけど……

防水についてはもう少し後で書くことにして、今回はそういう場所に床タイルを貼った場合の納まりをメインに考えます。

水が常時存在する場所では、基本的に床に水が溜まってしまうことを嫌い、排水設備を設けるのが普通です。

排水設備がないと、外部だと大雨が降った時などで、すぐ周囲が水浸しになってしまいます。

そうならない為に排水溝を設置する訳ですが、床のレベルも、排水溝に向かって少し勾配を取るんです。

水は基本的に高いところから低いところに流れるものですから、特に何もしなくても水は勝手に排水溝に流れていきます。

当然溝の中にも勾配がありますから、最終的には排水管に流れていき、その場所の水が綺麗になくなる事になります。

先程も書きましたが、床タイルを仕上材として採用する場所は、水がかかる場所が結構多いです。

なので床タイルを貼る部分の一部は、床天端に勾配を設けなくてはならない、ということになります。

水勾配を設ける場合の注意点については、ちょっと長くなってしまったので次回に続きたいと思います。

 

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