自宅の設計をした際に……

床仕上材のひとつであるタイルカーペットについて、その特徴や基本的な納まりなど、今まで色々と話をしてきました。
床下地の種類やその下地にどのように貼っていくのかなど、基本的な納まりについても解説することが出来たので、この項目で説明する内容としてはこれで終わりになります。

今まで何度か触れてきたかと思いますが、タイルカーペットという製品は床仕上材として標準的な製品で、納まりとしても標準的なものになっています。
なので、タイルカーペットの納まりがどうなっているのか、という部分で特に悩むようなことはないと思います。

下地がコンクリートであってもOAフロアであっても、基本的な考え方としては「荷重に耐えられるような下地を用意してそこに貼っていく」になります。
納まりとして特殊なことがある訳ではなく、厚みがどの程度あるのかに注目するくらいではないかと思います。

あと考えられるのは、タイルカーペットの割付を設計段階もしくは施工段階で細かく考えていくかどうか、という話ですが…
恐らく設計段階でタイルカーペットの割付までをやることはほぼなくて、施工段階でかなりこだわりがある場合に「どこから貼り始めるか」を決める程度になるはずです。

最終的な見た目を意識していくと、割付は結構重要な要素になるのですが、それよりも基本的な納まりを整理していくことが優先になります。
それが出来てさらに余裕がある場合には、タイルカーペットの割付を意識していく、というような順番になっていきます。

タイルカーペットの貼り方として、市松貼りと流し貼りについては説明をしました。
あとは設計としてどう見せたいかを自分で考えて、こだわる場合には割付について意識していけば良いのではないかと思います。

基本的にタイルカーペットは継ぎ目が目立つような製品ではないので、端部に小さい製品が入っても全然気になりません。
なので、市松貼りにするかもしくは流し貼りにするか、という方針を決めておけば、あとは施工者に任せてしまっても全然問題はありません。

ちなみに、タイルカーペットについて色々と書いていたら、個人的な話としてちょっと昔のことを思い出してしまいました。
今回はちょっと私の息抜きということで、建築の納まりとはあまり関係ない話をしてみたいと思います。


■自宅のリフォームで

これは私が自宅を完全にリフォームした際の話で、もうかれこれ10年くらい前の話になります。
自宅をリフォームする計画をする際に、まず平面プランは自分で考えて図面を描いて、各所仕上材や建具の使用などもやっぱり自分で色々と決めていきました。

自宅のリフォーム計画で

自分で考えたプランを家族が使うというのは、正直言ってかなり怖いことです。
だって不具合というか不便なところがあったら、施主から直接かなり厳しめなクレームがくることになることが予想されます。

これは結構気が重いです。
私自身も施主なんですけど、それと同時に設計者でもあるので、完全に施主の立場でリフォームに携われる訳ではないんですよね…

リフォームが完了した後で使い勝手が悪かった部分とかがあると、そのクレームは施工者ではなく、直接私の耳に入ってくる。
これはかなり怖いことです。

しかも、私自身が使ってみて不便を感じたとしても、それは自分で考えたことなので誰にも文句を言えないというつらさもあります。
結果としてはそれほど大きな問題がなかったので少しだけホッとしていますが、今回は床仕上材の話をしてみたいと思います。

リフォームとは言っても、一度既存の内装を全部壊して新しく「スケルトンリフォーム」を選択したので、内装だけは新築の状態です。
だから各所仕上げ材を全部自分で決められる訳ですけど、設計段階でも床仕上材をどうするかで結構悩んでいたんです。


■コストと使い勝手と

廊下やリビングやキッチンはフローリングにすることに決めていましたが、自分の書斎や子供部屋や寝室の床仕上材をどうするか。
普通に考えるとフローリングが良いような気もしていたので、最初はフローリングで打ち合わせを進めていました。

しかし色々な要素を考えると、別にフローリングを選択せずにタイルカーペットも良いんじゃないかという気持ちになってきます。
色々な要素と言っても結局は金額的な話が主になってくる訳で、要するにフローリングの部屋を多くすると値段が高くなるんですよね。

別に仕上材は値段が高ければ高いほど良い、という訳でもありません。
タイルカーペットにも当然良いところがあるので、価格的なメリットも考えると選択肢としては魅力的に見えてくるんです。

仕上材のグレードダウンであることは間違いありませんけど、お金は無限にある訳ではないので、どこにお金をかけるかが重要になってきます。
全部の部屋をフローリングにするくらいなら、システムキッチンのグレードを少し上げた方が満足感が高いかな、とかを総合的に考える訳です。

結局寝室や書斎や子供部屋はフローリングではなくタイルカーペットにして、少しコストを抑えることに決めました。
そして今現在はタイルカーペットを採用した部屋でこの記事を書いたりしていますけど、見た目も使い勝手も全然不満はありません。

出来上がった際の見映えももちろん大事ですけど、やっぱり使い勝手や「どこにお金をかけるのか」という部分も同じかそれ以上に大事なことなのだと思います。
そのあたりを考えていくと、タイルカーペットというのは非常に優れた床仕上材ではないかと感じています。

…と、床仕上材選定の話まで全然進まなかったので、次回に少しだけ続くことにします。

関連記事

  1. カーペットの清掃性

    床-タイルカーペット

    タイルカーペットの用途とグレード

    タイルカーペットは製品の特徴上、形状は正方形であっても貼る方向があって…

  2. タイルカーペットの市松貼り

    床-タイルカーペット

    貼り方向によるタイルカーペットの見映え

    タイルカーペットの一般的なサイズについては、製品によって完全に統一はさ…

  3. タイルカーペットの施工状況

    床-タイルカーペット

    タイルカーペットとは

    床仕上材であるタイルカーペットの特徴や納まりを説明する前の話として、そ…

  4. 流し貼りのイメージ

    床-タイルカーペット

    市松貼りと流し貼りと

    床仕上材としてタイルカーペットを採用する際には、当然部屋全体に敷き詰め…

  5. ビニル床タイルの納まり(OAフロア下地)

    床-タイルカーペット

    タイルカーペットの納まりとは

    床仕上材の中でタイルカーペットがどの程度の位置というかグレードにあるの…

  6. OAフロアのイメージ

    床-タイルカーペット

    タイルカーペットとOAフロアと

    前のカテゴリでは、床仕上材として色々な場所で採用されるビニル床タイルの…

スポンサードリンク




おすすめ記事

  1. セルフレベリング材
  2. 建物の床は基本的にコンクリート
  3. 降雨時に雨漏りするようでは…
  4. LGSのイメージ
  5. 建物に求められるバリアフリー
  6. フローリングのイメージ
  7. 施工はタイミングが重要になる
  8. 施工者はコストも重視
  9. 塗床の一例
  10. マンションの戸境壁に求められる性能
  1. 株式投資の記録とか…

    無駄話を色々

    文章が進む時とそうでない時
  2. 仕事に必要な時間が多すぎて…

    壁-RC+石膏ボード

    GL工法の特徴を考えてみると
  3. 変更にはリミットがある

    設計変更が与える影響

    設計変更が可能なリミットとは
  4. 壁に求められる性能は様々

    壁-納まりのポイント

    壁に求められる性能とは何か
  5. 断面図で見るとこうなる

    壁-LGS+石膏ボード

    LGSのサイズを決定する手順
PAGE TOP