床仕上材であるタイルカーペットの特徴や納まりを説明する前の話として、その下地のひとつとなるOAフロアについての話を前回は取り上げました。
タイルカーペットとOAフロアは結構深い関係にあるので、床仕上材について知るついでにOAフロアについても覚えておく。

それぞれの納まりは少しずつ関わりがあるものですから、そうやって関連づけしながら覚えていくことが出来れば効率が良いのでお勧めです。
そのためには「ここはどうなっているのか」という興味というか好奇心が必要になってくるので、そのあたりを意識しながら調べていくと楽しいものです。

こうした勉強を楽しいと感じるかどうかは人によって違うので、あまり偉そうに断言するようなことは言えないですけど。
仕事で吸収が早いと感じる人は一定の割合でいて、そうした人は大概色々な知識に対して貪欲である場合が多いです。

やっぱり人から全部教わるよりも、自分で疑問に思ったことを調べて教わる方が良いのでしょう。

…と、少し話が逸れてしまいましたが、今回説明する床仕上材のテーマはあくまでもタイルカーペットです。
今回はあまり脱線をしないように気を付けつつ、きちんとタイルカーペットについての説明を進めたいと思います。

タイルカーペットの納まりについて調べていくと、やはりと言うべきかOAフロアが下地になる場合も当然あります。
だから決して無関係に話が逸れている訳ではないんですけど、今回は下地ではなく床仕上材についてメインで考えていきましょう。

下地が違う場合の納まりについては、タイルカーペットの納まりについて具体的に説明をする際に紹介することにしましょう。
それよりも前に、今回はまずタイルカーペットの特徴や概要について考えてみることにします。

■タイルカーペットとは

タイルカーペットというと、「タイル」と「カーペット」という言葉が登場するので、一瞬どっちなのかが分からなくなりそうじゃないですか?

陶器質や磁器質のいわゆる「タイル」なのか。

それともやっぱり繊維で構成されたカーペットなのか。

…と、これは少し強引は話で、実際は「カーペット」と名前が付く訳ですから、陶器質のタイルである可能性は低そうです。
ではなぜ「タイル」という名前が入っているのかというと、「カーペット」を「タイル状」にした商品のことをタイルカーペットと呼ぶからです。

タイルカーペットとは、カーペットを単純に巻いた状態にするのではなく、小さめの四角形にした商品のことを指します。
小さめの四角形では分かりにくいかも知れませんが、要するに「タイル」状にした製品をタイルカーペットと呼ぶんです。

ちなみに呼び方についてですが、タイルカーペットでもカーペットタイルでも通じて、どちらの表現も実際に使われています。
とは言っても、混在したまま使うのはちょっと紛らわしいので、当サイトではタイルカーペットで統一しようと考えています。

もちろん特別なこだわりがある訳ではなくて、単純に紛らわしくないようにという目的があるだけ。
実際に仕事をしている際には、どちらの呼び方をするかなどを決めずに適当に使っています。
それでも通じるので、それで特に問題はないんですよね。

■タイルカーペットのサイズ 

タイル状になったカーペットを「タイルカーペット」と呼ぶ訳ですけど、タイル状というのはどの程度の大きさなのでしょうか。
これは「製品によって多少違う」が正解ではあるんですけど、そこはやはり規格品ですからサイズはある程度は決まっています。

タイルカーペット1枚のサイズとしては、一般的には500mm×500mmになっている製品が多いです。
ほとんどが500mm×500mmという規格で造られている、という表現の方が近いかも知れません。

これはある程度規格が統一されていないと不便だという理由と、持ち運びしやすい、つまり交換もしやすいからという理由など、色々な理由があるからです。
少し極端な例だと、例えばタイルカーペットのサイズが100mm×100mmだったとしたら、床に貼っていく手間がかかりすぎて大変ですよね。

その逆で2000mm×2000mmだったとしたら、今度は運ぶのが大変になって結局は不便な状態になってしまいます。
そんな訳で程良いサイズになっている訳ですが、一般的なタイルカーペットの見た感じとしては1枚がこんな状態になっています。

タイルカーペットの模様

このサイズのタイルカーペットを1枚ずつ並べて敷き詰めていく、という使い方が一般的な納まりになります。

タイルカーペットの施工状況

上図では色の違うタイルカーペットを並べていますけど、一般的には同じ色と柄のものを並べる場合が多いです。

タイルカーペットの貼り方については、次回にもう少し詳しく説明をしたいと思います。